妹尾兼忠

 妹尾兼忠(せお かねただ)は、秋田県横田市に伝わる、石碑が立つほどの伝説の人物。
その石碑は、横手城本丸跡の秋田神社の前に立っている。
妹尾兼忠の伝説の数々は、江戸の町にまで届いていたというほど。
 では、どのような伝説なのでしょうか...。

 ある日の夜中、蛇の崎橋の上で、一人の女性と出会う。
その女性は赤ん坊を抱かえており、その赤ん坊を少しの間抱いていてくれと頼まれた兼忠は、言われたとおり赤ん坊を預かった。
女性がどこかへと行ってしまった後、抱いていた赤ん坊がだんだん重くなり、腕が折れてしまいそうなほどになっていた。
するとその女性が戻ってきて、自分は山の氏神で、その赤ん坊を兼忠がしっかり抱いていたおかげで、難産を無事切り抜けることができたと語り、お礼に怪力を授けたという。